印象操作を目的とした編集の典型例


高遠「嫌な事をされたけど、イラク人の事を嫌いにはなれない」
小泉「政府の人が、色々、彼らの為に尽くしたのに、そんな事を言うんですかねぇ」

高遠発言は、イラク邦人誘拐拉致事件(女性、未成年、カメラマンの三人が誘拐された事件で、俗に三馬鹿事件と呼ばれるほう)で、解放後に高遠(女性)が涙ながらに発言したもの。
この発言の後に繋げて、小泉総理の不快そうなコメントを繋ぐと、「純真な女性の熱意を小泉総理がバカにしている」という印象を作り出すことができる。
しかし、実際には小泉総理の発言は、郡山(カメラマン)が解放直後に「もう一度イラクに行きたい」と述べたことに対するもの。
まったく異なるものに対するコメントを繋いでいる。

例えば。地村氏次男が喫煙、などの記事を紹介した後にこの小泉発言を繋いだらどうなるか。
曽我・ジェンキンス夫妻再会シーンの後にこの小泉発言を繋いだらどうなるか。
家族会の横田夫妻による政府への不満発言の後にこの小泉発言を繋いだらどうなるか。
印象は全く変わってしまう。

このように、まったく別の目的のために発せられた内容をまったく別の発言へのコメントであるかのように繋いでしまうのは、印象操作を目的とした捏造編集の典型例と言える。




これを見抜けるか見抜けないかで、視聴者のメディアリテラシーが試される。